【名古屋市熱田区の再建築不可物件売却事例】査定額380万円が820万円になった理由|「売れない」と言われた長屋が売却できた話

こんにちは。

趣味は街歩き。名古屋市の街を歩き続けて8年になる、空き家が大好きな宅建士、ふどうさんのMAGOの保木です。

「再建築不可なので、正直、値段は期待しない方がいいと言われました」

名古屋市熱田区にある相続空き家について、ご相談を受けたときのことです。

建物は、築60年近い木造長屋の一住戸。

ご両親が亡くなった後、県外に住むご相談者様が相続しました。

誰も住む予定はありません。

しかし売却しようとすると、次々に難しい言葉が出てきました。

  • 再建築不可
  • 長屋・連棟住宅
  • 築古
  • 接道不良
  • 住宅ローンが難しい
  • 単独解体に隣家との調整が必要

複数の不動産会社へ相談したものの、査定額は300万円台。

最も高い査定でも380万円でした。

売主様は、

「売れるだけでもありがたいと思うべきでしょうか」

と話されました。

ところが最終的な成約価格は820万円。

当初査定との差は440万円です。

同じ不動産なのに、なぜこれほど評価が変わったのでしょうか。

理由は、「再建築不可」という問題がなくなったからではありません。

道路条件を改善したわけでも、長屋を切り離したわけでもありません。

この建物を、

壊して土地として再販売する物件

ではなく、

現在の建物を調査し、改修して保有できる可能性のある物件

として評価する買主へ届けたからです。

ただし、ここで誤解していただきたくないことがあります。

再建築不可物件は、買主を投資家へ変えるだけで高く売れるわけではありません。

既存建物をどこまで直せるのか。

大規模な改修に建築確認が必要にならないか。

隣家とつながる部分をどう扱うのか。

融資を利用できるのか。

火災や倒壊で建物を失った場合、土地をどう使うのか。

そのリスクまで説明したうえで、初めて価格を比較できます。

🟥 再建築不可物件の価値を決めるのは、現在得られる家賃だけではありません。建物を失った後の出口と、そこへ至るまでに誰がどのリスクを負うかです。

この記事では、名古屋市熱田区のモデルケースをもとに、再建築不可の長屋が売却できた理由と、売主様が売却前に確認すべき現実をお話しします。

※本文は、相談者様および物件を特定できないよう、複数の相談・売却経験をもとに、所在地、面積、価格、会話、経緯などの一部を調整して再構成しています。


名古屋市エリアで″売却サポート”に専門特化した
不動産売却のみを取り扱う専門店です。
空き家売却にともなう煩雑なお手続き、
空き家の遺品整理や不要品の買取まで一括してサポートしております。

〒457-0846
愛知県名古屋市南区道徳通2-51 道徳ビル1F

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目次

再建築不可物件とは何か

一般に「再建築不可物件」とは、現在は建物が存在していても、これを取り壊した後、現在の敷地条件のままでは新しい建物を建築できない不動産を指します。

多くの原因は、建築基準法上の接道条件です。

建築物の敷地は、原則として建築基準法上の道路へ2メートル以上接している必要があります。また、建築基準法上の道路は、単に人や車が通れる通路という意味ではありません。

例えば、次のような事情があります。

  • 敷地が道路へ2メートル以上接していない
  • 前面の通路が建築基準法上の道路ではない
  • 通路部分が他人所有地である
  • 接道しているように見えて、境界を確認すると幅が不足する
  • 建築当時と現在で道路・敷地条件が変わっている

ただし、幅4メートル未満でも建築基準法第42条第2項道路として扱われる道があります。

また、法第43条第2項の認定・許可を受けることで、一定の条件のもと建築できる可能性がある敷地もあります。

したがって、

「細い道だから再建築不可」

「道路へ2メートル接していないように見えるから絶対に建てられない」

と、不動産会社が現地だけを見て断定することは適切ではありません。

🟨 再建築不可かどうかは、道路の幅だけでは決まりません。道路種別、接道長さ、境界、通行・掘削の権利、認定・許可の可能性まで確認する必要があります。


「現在建っている」ことと「適法に建て替えられる」ことは別

売主様から、よく聞かれる質問があります。

「今、家が建っているのに、なぜ次は建てられないのですか」

理由は一つではありません。

建築当時には現在と違う制度や道路状況だった。

建築後に敷地が分割された。

昔からある通路を利用して建てられたが、現在の建築確認では同じ扱いにならない。

過去の許可や建築資料を確認できない。

こうした事情が考えられます。

また、古い建物には、建築当時は適法でも、その後の法改正により現在の基準へ合わなくなった「既存不適格建築物」と、建築当初から手続きや基準に問題があった可能性のある建物があります。

両者は同じではありません。

「古い家だから既存不適格だろう」と決めつけず、建築計画概要書、確認済証・検査済証、固定資産資料、登記図面、過去の増改築などを確認する必要があります。


名古屋市熱田区で見つかった「道路に見える通路」

今回の長屋は、表通りから細い通路を入った場所にありました。

人は通れます。

自転車も通れます。

郵便や宅配も届きます。

見た目には、生活道路です。

しかし調査すると、その通路は一般的な建築基準法上の道路として簡単に扱えるものではありませんでした。

さらに、売却対象の土地が通路へどのように接しているのか、隣接住戸と土地・建物の権利がどう分かれているのかも確認が必要でした。

売主様は、

「父も母も普通に暮らしていたので、道路に問題があるとは考えたこともありませんでした」

と話されました。

これは珍しいことではありません。

長年住んでいる間は、建て替えの可否を調べる機会がありません。

売却、解体、相続、融資といった場面になって、初めて道路の法的な位置づけが問題になります。


熱田区という立地だけで高く売れるわけではない

熱田区は、名古屋市内でも古くから市街地が形成された地域です。

鉄道駅を利用しやすい場所、商業施設や生活施設に近い場所もあります。

その一方で、昔ながらの路地、狭小地、長屋、敷地と道路の関係が複雑な住宅も残っています。

今回の物件には、次の強みがありました。

  • 駅まで徒歩圏内
  • 日常生活に必要な施設を利用しやすい
  • 賃貸住宅として検討される価格帯
  • 建物を改修できれば、一定の賃貸需要を見込める可能性

しかし、立地がよいだけで再建築不可のリスクが消えるわけではありません。

むしろ駅に近いことで、売主様が必要以上に高い期待を持つ場合もあります。

立地の価値と、再建築できないことによる減価を、両方見なければなりません。


相続後、「そのうち売ろう」で数年が過ぎた

売主様は県外にお住まいでした。

ご両親が亡くなった後も、すぐには実家を売れなかったそうです。

室内には家具、衣類、食器、写真が残っていました。

相続登記を終えたことで、一度安心してしまった面もありました。

「名義は変えたので、いつでも売れると思っていました」

しかし、誰も住まない家にも費用と手間がかかります。

固定資産税。

火災保険。

郵便物の確認。

雨漏りや台風への心配。

隣家と壁がつながっているため、自分の家の劣化が隣へ影響しないかという不安。

数年後、売主様はようやく売却を決めました。

ところが、そこで初めて「再建築不可」という問題を知ったのです。


査定額380万円になった理由

最初の査定が間違っていた、と単純に言うことはできません。

買取会社や一般的な不動産会社から見れば、次のリスクがあります。

  • 住宅ローンを利用できる買主が限られる
  • 建物を解体すると新築できない可能性が高い
  • 長屋のため単独解体や切離しが難しい
  • 改修中に想定外の腐食・傾き・雨漏りが見つかる可能性
  • 建物を失うと土地利用が大きく制限される
  • 再販売まで時間がかかる
  • 将来の売却先も限定される

買取会社は、購入後の修繕費、保有費、再販売リスク、利益を価格から差し引きます。

その結果が、300万円台の査定でした。

問題は380万円という数字そのものではありません。

売主様が、

「再建築不可だから、これ以外に売り方はない」

と思い込んでしまうことです。

🟥 買取価格は、不動産の絶対的な価値ではありません。その会社が想定する出口から、費用とリスクを差し引いた事業価格です。


現地確認で感じた違和感

私たちが現地を確認した際、再建築の問題があることは分かりました。

建物も古く、何も直さず貸せる状態ではありません。

それでも、380万円だけで結論を出すことには違和感がありました。

理由は、現在の建物がまだ残っていたからです。

室内には劣化がありましたが、すぐに解体以外の選択肢がないと断定できる状態でもありませんでした。

そこで、次の事項を分けて調べました。

土地・道路

  • 建築基準法上の道路種別
  • 接道状況と境界
  • 通路の所有者
  • 通行・掘削に関する資料
  • 法第43条第2項認定・許可の検討余地

建物・長屋

  • 建物登記と現況
  • 隣接住戸との壁、屋根、柱、基礎の関係
  • 雨漏り、傾き、腐食、シロアリの兆候
  • 電気、ガス、水道の独立状況
  • 過去の増改築

市場・収益

  • 周辺の賃料帯
  • 想定される入居者層
  • 改修費の概算
  • 空室期間と管理費
  • 投資家が求める利回り
  • 将来の売却先

調査の目的は、「問題ありません」と証明することではありません。

買主が、どのリスクなら引き受けられるか判断できる状態をつくることです。


再建築不可でもリフォームできる、は半分だけ正しい

再建築不可物件について、

「壊さなければ自由にリフォームできます」

と説明されることがあります。

しかし、これは注意が必要です。

内装、設備、仕上げなどの比較的小規模な改修と、主要構造部へ広く手を加える大規模な修繕・模様替えは同じではありません。

2025年4月以降、2階建て木造住宅などの大規模な修繕・模様替えは、建築確認手続きの対象になる場合があります。

また、長屋の一住戸だけを改修する場合でも、工事内容によっては隣接住戸、構造、防火、避難、用途などの確認が必要になります。

さらに、建物が既存不適格なのか、違反状態を含むのかによっても検討内容が異なります。

したがって、投資家へ販売するときは、

「再建築はできませんが、好きなように全面改修できます」

と断定してはいけません。

🟨 再建築不可物件の価値は、建物が残っているだけでは決まりません。予定する改修が法的・構造的・費用的に実行できるかで決まります。


長屋だから確認事項がさらに増えた

今回の物件は、単独の古家ではなく長屋の一角でした。

隣家と壁や屋根の一部が連続しています。

そのため、買主が将来解体を希望しても、自分の建物だけを壊せるとは限りません。

確認すべき事項には、次のようなものがあります。

  • 土地は単独所有か共有か
  • 建物は一住戸ごとに登記されているか
  • 壁、柱、屋根、基礎のどこが連続しているか
  • 切離し後に隣家側の外壁・防水・補強が必要か
  • 工事で隣地へ立ち入る必要があるか
  • 隣家所有者・居住者と協議できるか
  • 解体前後の家屋調査を行うか
  • 工事による損傷が疑われた場合の確認方法

連棟住宅だから必ず隣家の同意がなければ売却できない、とは限りません。

しかし、切離しや共有部分への工事、隣地使用などを予定する場合は、隣家との協議や承諾が必要になる可能性があります。

売却と、購入後の解体工事は分けて整理する必要があります。


投資家が最初に聞いたのは「家賃」ではなかった

投資家向けに情報を届けると、複数の問い合わせが入りました。

私たちは当初、周辺賃料、改修後の想定家賃、表面利回りを中心に説明しようとしていました。

しかし、経験のある投資家が最初に確認したのは別のことでした。

「火災で全焼したら、この土地はどう使えますか」

「大規模改修に建築確認が必要になった場合、通りますか」

「隣家が先に解体したいと言った場合、どうなりますか」

「出口は、次の投資家への売却だけですか」

厳しい質問です。

しかし、それが再建築不可物件の本質でした。

家賃が取れる間だけを計算するのでは足りません。

災害、老朽化、退去、修繕、将来売却まで含めて事業性を考える必要があります。

そこで販売資料を見直し、確認できたことと、未確認事項を分けました。

確認できたこと

  • 土地・建物の登記名義
  • 現在の道路・接道状況
  • 長屋の連続状況
  • 現地で確認できる劣化
  • 電気・ガス・水道の状況
  • 周辺賃料と賃貸募集状況

買主側の専門確認が必要なこと

  • 予定する改修工事の可否
  • 建築確認が必要かどうか
  • 構造補強の方法と費用
  • 金融機関の融資判断
  • 将来の切離し・解体
  • 災害等で建物を失った場合の土地利用

不明なことを「問題なし」と見せるのではなく、不明なまま価格へ織り込める買主へ届ける方針に変えました。


820万円で購入した買主が評価したもの

最終的な買主は、名古屋市内で築古住宅の賃貸運用経験を持つ投資家でした。

この買主が評価したのは、主に次の点です。

1.駅徒歩圏という立地

再建築できない可能性が高くても、入居者が生活する立地条件まで失われるわけではありません。

2.取得価格と改修費の合計

売買価格だけでなく、改修、残置物、登記、保険、空室期間を含む総投資額で判断しました。

3.現在の建物を利用できる可能性

建築会社による現地確認を行い、予定する工事範囲と概算費用を検討しました。

4.長期保有を前提にできること

短期間で転売するのではなく、家賃収入を得ながら保有する方針でした。

5.リスクが最初から開示されていたこと

再建築、道路、長屋、改修、融資、将来出口の不確定要素を契約前に確認しました。

この買主は、再建築不可を気にしなかったのではありません。

再建築不可であることを前提に、損失の可能性を含めて計算できたのです。


査定380万円と成約820万円は、何が違ったのか

比較項目当初査定最終的な売却
想定買主買取・再販売事業者築古賃貸の経験がある投資家
建物の見方解体・再販売リスクが中心現況改修・長期保有を検討
融資不確定要素として減額買主が自己資金等を含め個別に整理
将来出口売却困難として大きく減額限定的な出口を理解して保有
価格380万円820万円

査定会社が、土地の価値を見落としていたと断定することはできません。

買取であれば、事業者が改修費、空室、保有期間、再販売、利益を負担します。その分、価格が低くなるのは自然です。

一方、最終買主は、自ら改修と長期保有のリスクを引き受けました。

つまり440万円の差は、魔法の査定によって生まれたものではありません。

誰が費用とリスクを負担するかが変わった結果です。

🟩 高く売れた本当の理由は、欠点を長所へ言い換えたことではありません。欠点を理解し、別の出口を持つ買主と出会えたことです。

※金額は複数の相談・取引経験をもとに再構成したモデルケースです。すべての再建築不可物件について、同様の価格差や成約を保証するものではありません。


「投資家に売ればよい」で終わらせてはいけない

再建築不可物件を投資家へ販売する記事では、利回りばかりが強調されることがあります。

しかし、売主様が査定額を比較するときには、価格以外の条件も確認する必要があります。

  • 契約不適合責任をどこまで負うか
  • 残置物を誰が処分するか
  • 境界や測量を誰が行うか
  • 建物の不具合をどこまで告知するか
  • 隣家との調整を誰が引き継ぐか
  • 引渡し後の改修・解体責任は誰にあるか
  • 融資特約があるか
  • 契約から決済までどれだけ時間がかかるか

820万円の申込みでも、売主が多額の改修費や責任を負う条件なら、手取りと安心は変わります。

反対に、380万円の買取でも、残置物、測量、契約不適合責任などを買主が負担するなら、売主にとって合理的な選択になることがあります。


再建築不可物件で避けたい7つの失敗

1.再建築不可かどうかを、不動産会社の一言だけで決める

道路種別、接道、境界、43条認定・許可の検討余地を確認してください。

2.売却前に建物を解体する

解体後に建築できなければ、建物を利用する選択肢を失います。安全上緊急の事情がない限り、売却方法を決めてから判断します。

3.「壊さなければ何でも直せる」と説明する

大規模な修繕・模様替えは建築確認の対象になる場合があります。予定する工事内容を建築士や行政へ確認する必要があります。

4.家賃だけで投資価値を計算する

改修費、空室、保険、固定資産税、管理、将来出口まで含めて考えます。

5.買取査定だけを市場価格だと考える

買取と仲介では、費用とリスクを負担する人が違います。

6.長屋の隣家関係を後から説明する

壁、屋根、基礎、切離しの問題は、購入検討の初期に伝えます。

7.高い申込みだけで買主を決める

資金計画、融資、調査期間、契約条件、物件理解を確認しなければ、契約直前で話が流れることがあります。


再建築不可物件の5つの出口

出口1|現況のまま居住用として売る

建物状態が比較的よく、現金購入や個別融資を利用でき、制約を理解する買主を探します。

出口2|投資家へ売る

賃貸需要、改修費、総投資額、将来出口を理解できる買主へ販売します。

出口3|専門の買取会社へ売る

価格よりスピードや責任負担の軽減を優先する場合に検討します。

出口4|隣地所有者へ提案する

隣地と一体利用することで、通路、敷地形状、利用方法が改善する可能性があります。

出口5|接道・権利関係を改善してから売る

隣地の一部取得、通路の権利整理、境界確認などを行います。ただし、費用をかけても建築条件が改善しない場合があるため、行政・土地家屋調査士・建築士等への事前確認が必要です。


売却前に確認したいチェックリスト

  • 建築基準法上の道路種別は何か
  • 接道長さは境界に基づいて確認できているか
  • 法第43条第2項の認定・許可を検討できるか
  • 通路の所有者と通行権は確認できているか
  • 掘削・配管工事に必要な権利はあるか
  • 土地・建物の登記と現況は一致しているか
  • 未登記増築はないか
  • 確認済証・検査済証・建築計画概要書は残っているか
  • 建物は既存不適格か、別の問題がある可能性はないか
  • 長屋の壁、屋根、柱、基礎はどうつながっているか
  • 隣家の所有者と居住者は誰か
  • 雨漏り、傾き、腐食、シロアリはないか
  • 予定する改修に建築確認が必要か
  • 住宅ローン・事業性融資の見込みはあるか
  • 災害等で建物を失った場合の土地利用を買主へ説明したか
  • 現況仲介、買取、隣地提案の最終手取りを比較したか

すべてを不動産会社だけで判断することはできません。

道路と建築は、名古屋市や建築士。

境界と建物表題登記は、土地家屋調査士。

相続・所有権登記は、司法書士。

権利や紛争の問題は、弁護士。

税務は、税理士。

不動産会社は、これらの確認を価格、買主選定、契約条件へつなげます。


空き家マイスターとして感じること

再建築不可物件の相談を受けると、売主様は、自分が問題をつくったように感じていることがあります。

「親からこんな家を相続してしまいました」

「買主へ迷惑をかける物件ではないでしょうか」

しかし、親御様が暮らしていた時代には、その家が家族の生活を支えていました。

道路が細くても、長屋でも、そこには日常がありました。

現在の市場や法制度に合いにくいことと、その家が価値のない家だったことは別です。

一方で、思い出を理由にリスクを小さく見せることもできません。

大切なのは、売れると期待させることでも、売れないと諦めさせることでもありません。

何ができるのか。

何ができないのか。

何をまだ確認できていないのか。

誰なら、その条件を引き受けられるのか。

それを順番に整理することです。


まとめ|査定額が上がったのではなく、評価できる買主が変わった

今回の名古屋市熱田区のモデルケースでは、当初380万円だった査定に対し、最終的に820万円で成約しました。

しかし、再建築不可という問題が解決したわけではありません。

長屋の壁が切り離されたわけでもありません。

変わったのは、この不動産を見る人と、費用・リスクを負担する人でした。

買取会社は、改修と再販売のリスクを価格から差し引きました。

最終買主は、建物を調査し、改修して長期保有するリスクを自ら引き受けました。

その違いが、価格差になりました。

🟥 再建築不可だからといって、土地の価値がゼロになるわけではありません。

🟩 しかし、立地や想定家賃だけを強調し、建物を失った後のリスクを伝えずに高く売ることも適切ではありません。

売れない不動産なのか。

まだ道路調査が終わっていない不動産なのか。

一般の住宅購入者には向かないが、長期保有できる人には価値がある不動産なのか。

隣地と組み合わせることで別の出口が生まれる不動産なのか。

同じ「再建築不可」でも、答えは一つではありません。

不動産会社の役割は、欠点を隠して買主を探すことではありません。

制約を調べ、費用とリスクを整理し、その条件でも価値を見いだせる相手へ正しく届けることです。


名古屋市熱田区で再建築不可物件・長屋・相続空き家を売却したい方へ

ふどうさんのMAGOは、名古屋市南区を拠点に、熱田区を含む名古屋市内の再建築不可物件、長屋・連棟住宅、路地奥の家、接道に問題がある土地、相続空き家などの売却をお手伝いしています。

次のような段階でも構いません。

  • 他社から再建築不可と言われたが、調査内容が分からない
  • 建築基準法上の道路か確認できていない
  • 法第43条の認定・許可の可能性を確認したい
  • 長屋の一戸だけを相続した
  • 隣家と壁や屋根がつながっている
  • 解体してから売るべきか迷っている
  • 買取査定が低く、妥当か判断できない
  • 投資家へ売る場合の価格とリスクを知りたい
  • 県外に住んでいて、名古屋の空き家を管理できない
  • 相続登記、残置物、隣家対応を含めて整理したい

机上査定だけで「再建築不可だから何割減」と判断するのではなく、現地と資料を確認します。

道路。

接道。

境界。

通路の権利。

建物の状態。

長屋のつながり。

改修可能性。

賃貸需要。

買主の資金計画。

そのうえで、現況仲介、投資家への売却、専門買取、隣地提案、権利・接道改善後の売却を比較します。

「売れない」と決める前に、何が本当の問題で、どの買主なら判断できる不動産なのかを一緒に整理してみませんか。

対応エリア

名古屋市南区・熱田区・中川区・港区・緑区・瑞穂区・昭和区・天白区・中村区・中区・千種区・名東区・守山区をはじめ、名古屋市全域および愛知県内に対応しています。

※再建築の可否、建築基準法上の道路、法第43条第2項の認定・許可、既存建物の改修、用途変更、長屋の切離し、必要な隣家承諾などは、道路・敷地・建物・所有関係・工事計画によって異なります。不動産会社の現地確認だけで断定せず、必要に応じて名古屋市、建築士、土地家屋調査士、司法書士、弁護士、施工業者などへご確認ください。

※2025年4月以降、2階建て木造住宅などで行う大規模な修繕・模様替えは、建築確認手続きの対象になる場合があります。改修を前提に購入・売却する場合は、工事契約前に建築士や行政へご確認ください。

※本記事は2026年9月時点の公表情報と実務経験をもとに作成しています。本文の事例と価格は、相談者様・物件を特定できないよう、複数の相談・取引経験をもとに再構成したモデルケースです。

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