実家や共有持分の売却で後悔しないために|買取を勧められた時に知っておきたい不動産会社の本音と選択肢

名古屋市エリアで″売却サポート”に専門特化した
不動産売却のみを取り扱う専門店です。
空き家売却にともなう煩雑なお手続き、
空き家の遺品整理や不要品の買取まで一括してサポートしております。

〒457-0846
愛知県名古屋市南区道徳通2-51 道徳ビル1F

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目次

「すぐ売れます」の安心と引き換えに、何を手放すのか

こんにちは。

趣味は街歩き。名古屋市の街を歩き続けて8年になる、空き家が大好きな宅建士、ふどうさんのMAGOの保木です。

名古屋市の住宅街を歩いていると、少し不思議な家に出会うことがあります。

庭木はきれいに切られている。

郵便受けにもチラシはたまっていない。

ところが、雨戸は長く閉じられたまま。

玄関脇には、何年も前の防犯ステッカーが色あせて残っている。

近所の方に話を聞くと、

「兄弟で相続したみたいだけど、誰も住んでいないよ」

ということがあります。

空き家になった実家が動かない理由は、建物が古いからとは限りません。

兄は売りたい。

妹は、もう少し残したい。

弟は遠方に住み、話し合いに参加できない。

固定資産税は、とりあえず長男が払っている。

草刈りは、近くに住む妹が行っている。

名義は3人の共有なのに、負担は均等ではない。

そんな状態が数年続いた後、不動産会社へ相談すると、こう提案されることがあります。

「買取なら、早く現金化できます」

「残置物はそのままで構いません」

「契約後の面倒も少なくできます」

疲れている所有者様にとって、この言葉は魅力的です。

実際、買取は空き家や相続不動産を整理するための有効な方法です。

しかし、ここで一つだけ立ち止まって考えていただきたいことがあります。

早く終わることと、納得して終われることは同じではありません。

買取を選んで後悔する原因は、価格が低かったことだけではありません。

なぜその価格なのか。

仲介ならどの程度の時間と費用が必要なのか。

実家全体を売る話なのか、自分の共有持分だけを売る話なのか。

家族間でほかの整理方法はなかったのか。

それを知らないまま契約してしまったことが、後悔につながります。

🟨 買取は悪い売却方法ではありません。ただし、比較をしないまま選ぶと「便利さの代金」がいくらだったのか、最後まで分からない売却になります。

本記事では、実家や共有持分の売却でなぜ買取が勧められるのか、不動産会社の本音、共有不動産特有の注意点、売主様が比較すべき出口について、現場経験を交えてお話しします。

※本文の事例は、相談者様や物件を特定できないよう、複数の相談・実務経験をもとに所在地、価格、家族構成、会話、経緯などの一部を調整して構成しています。


最初に整理したい|「実家の売却」と「共有持分の売却」は別の話

共有名義の不動産について相談を受けたとき、最初に確認するのは、何を売ろうとしているのかです。

実家全体を売る場合

土地と建物の所有権全部を第三者へ売却する場合、原則として共有者全員が売却に合意し、契約や所有権移転に必要な手続きを行う必要があります。

兄が2分の1、弟と妹が4分の1ずつ所有しているからといって、兄だけで実家全体を売ることはできません。

売出価格。

解体するかどうか。

測量費や家財処分費を誰が負担するか。

売却代金をどのように受け取るか。

最低限、こうした条件について共有者間で合意する必要があります。

自分の共有持分だけを売る場合

各共有者は、原則として自分の持分だけを第三者へ譲渡できます。

ただし、持分だけを購入しても、買主が建物全部を自由に使えるわけではありません。

ほかの共有者との利用調整、管理、将来の共有物分割などが必要になるため、一般の住宅購入者が共有持分だけを買うことは多くありません。

そのため、共有持分の主な買主は、ほかの共有者、親族、隣接所有者、共有持分を専門に扱う買取業者などに限られやすく、不動産全体を全員で売却した場合と比べて、持分単独の価格が低くなる傾向があります。

🟥 「実家全体の買取価格」と「自分の持分だけの買取価格」を、同じ基準で比べてはいけません。売却する権利の範囲がまったく違うからです。


買取を勧める不動産会社の本音

少し業界の本音をお話しします。

不動産会社が買取を提案する理由は、一つではありません。

売主様の問題を早く解決できるから。

一般市場で売りにくい不動産だから。

建物や権利関係のリスクを事業者が引き受けられるから。

そして、会社として利益を出せるからです。

買取会社は慈善事業で不動産を買うわけではありません。

購入後に、次のような費用とリスクを負います。

  • 残置物の撤去費
  • 建物の修繕費または解体費
  • 測量・登記・境界整理の費用
  • リフォームや造成費
  • 再販売の広告費
  • 固定資産税や管理費などの保有費
  • 金利などの資金調達費
  • 売れ残りや価格下落のリスク
  • 契約・近隣・共有者との調整リスク

さらに、再販売による利益を確保する必要があります。

したがって、買取価格は一般の購入者へ売却する市場価格より低くなるのが通常です。

それ自体は、不当なことではありません。

問題は、その内訳やほかの選択肢を説明せず、

「古いから、この金額です」

「共有なので、買取しかありません」

と結論だけを伝えることです。

本当に売主のための買取提案

売主様の希望する期限を確認する。

仲介で売る場合の想定価格と期間を説明する。

必要な費用を差し引いた手取りを比べる。

共有者全員で売る可能性や、共有者間の持分整理も検討する。

そのうえで「今回は買取が合理的です」と提案する。

会社の都合が先にある買取提案

市場へ出した場合の検討をしない。

価格根拠を示さない。

契約を急がせる。

他社へ相談させない。

実家全体と共有持分の価値の違いを説明しない。

買取後にどのような利益を見込んでいるかは、企業秘密の部分もあります。しかし、少なくとも何の費用とリスクを差し引いた価格なのかは、売主様が確認してよいことです。

🟩 信頼できる買取提案は、価格の低さを隠しません。「安い代わりに何を引き受けるのか」を説明できます。


買取が本当に向いている5つのケース

1|売却期限が決まっている

相続税の納税資金、施設費用、住み替え、債務整理、共有者への代金支払いなど、現金化の期限が明確な場合です。

仲介売却では購入希望者が現れる時期や融資審査の結果を確約できません。

市場価格への挑戦より、期日までに確実に売る価値が大きい場合、買取は合理的です。

ただし、税金や法的期限が関係する場合は、不動産会社の説明だけで判断せず、税理士、司法書士、弁護士などへ確認してください。

2|建物・残置物・境界などの負担が大きい

雨漏り。

シロアリ。

建物の傾き。

大量の家財。

境界未確定。

越境。

私道や接道の問題。

一般の買主へ売るには、事前調査や条件整理が多く必要な物件があります。

買取会社が現況のまま引き受け、残置物撤去や測量、解体などを購入後に行う条件なら、価格が低くても売主様の総負担が軽くなることがあります。

3|近隣への危険や管理負担を早く止めたい

庭木の越境や屋根材の落下など、管理を続けるほど近隣への影響が心配になる空き家があります。

遠方居住や高齢化によって管理できない場合、長期の販売活動より、早期の所有権移転を優先する意味があります。

4|契約条件の簡素化を重視する

宅建業者が買主となる買取では、個別の契約条件により、残置物、測量、建物不具合などについて売主負担を軽減できる場合があります。

ただし、「業者買取なら売主は必ず一切責任を負わない」という意味ではありません。

何が免除され、何は売主が行うのかを契約書で確認する必要があります。

5|家族が価格より解決時期を優先している

共有不動産では、売却活動中も共有者間の連絡が続きます。

内覧の調整。

価格変更。

修繕や草刈り。

買付けへの回答。

そのたびに関係が悪化する家族もいます。

少し高く売れる可能性より、全員が合意できる条件で早く共有関係を解消することを優先するなら、買取は有力な出口です。


反対に、最初から買取だけに絞らない方がよいケース

  • 名古屋市内など、一般の住宅・土地需要が期待できる
  • 建物を中古住宅やリノベーション素材として検討できる
  • 古家付き土地として市場へ出せる
  • 隣地所有者や建築会社など別の買主候補がいる
  • 共有者全員が売却に協力できる
  • 売却期限に余裕がある
  • 測量や残置物などの問題を整理できる

このような場合は、仲介売却と買取の両方を比較する価値があります。

特に、共有者全員が実家全体の売却に合意できるのであれば、一人が持分だけを専門業者へ売る前に、全体売却の可能性を検討した方が、各共有者の手取りを増やせる場合があります。

共有持分だけを売って第三者が共有者になると、残った家族は、その第三者と不動産の利用や処分について協議することになります。

持分売却は自分だけが共有関係から抜けられる方法ですが、家族全体の問題が終わるとは限りません。


私の失敗談|「売りたくない妹」が問題だと思っていた

共有名義になった実家の相談を受けたことがあります。

兄は早く売りたい。

弟は「金額が決まれば同意する」と言う。

妹だけが、売却に反対していました。

建物は古く、家財も多く残っていました。

兄は疲れた様子で、こう話しました。

「妹が反対するので、もう自分の持分だけ買い取ってもらおうと思っています」

正直に言えば、私も最初は、妹様の説得が最大の課題だと思いました。

全体売却の相場。

持分買取の金額。

家財処分費。

数字をそろえれば、合理的に判断してもらえると考えていたのです。

しかし、妹様と話をしたとき、予想と違うことが分かりました。

妹様は、実家を残して住みたいわけではありませんでした。

「母の仏壇も、父が植えた木も、兄は何も見ずに処分すると言ったんです」

反対していたのは売却価格ではありません。

自分だけが家族の思い出を片づける役目を押しつけられたように感じていたのです。

兄は固定資産税を払っていました。

妹は近所から連絡が来るたび、草を刈りに行っていました。

弟は遠方にいて、どちらの負担も実感できていませんでした。

共有割合は登記簿に書かれています。

しかし、家族が背負ってきた負担の割合は、登記簿には書かれていません。

そこで、すぐに買取を進める話を止めました。

最初に行ったのは査定ではなく、実家に残す物、処分する物、売却前に家族で確認する物を分けることでした。

次に、実家全体を仲介で売る場合、全体を業者へ買い取ってもらう場合、兄の持分だけを売る場合を比較しました。

結果として、妹様は一定期間内に思い出の品と庭木の一部を整理できるなら、実家全体の売却に同意すると話されました。

最も高い方法を選んだわけではありません。

最も早い方法を選んだわけでもありません。

家族全員が、その理由を説明できる方法を選びました。

私の失敗は、「売却に反対する共有者」を、取引を止める人として見てしまったことです。

本当は、まだ何も聞かれていない人でした。

🟨 共有不動産で止まっているのは、売却手続きではなく、家族の会話であることがあります。


想定外の展開|買主候補は外ではなく、共有者の中にいた

共有持分の相談では、第三者への売却ばかり考えてしまうことがあります。

しかし、最も高く評価できる買主が、ほかの共有者である場合があります。

例えば、兄弟の一人が実家に住んでいる。

将来、子どもへ引き継ぎたいと考えている。

土地全体を単独所有にできれば、建て替えや融資を検討しやすくなる。

この場合、外部業者へ持分を売るより、共有者間で持分を売買する方が、家族全体にとって合理的なことがあります。

ただし、金額は固定資産税評価額や相続税評価額だけで決められるものではありません。

不動産全体の市場価値。

持分割合。

実際の利用状況。

住宅ローンや抵当権。

代金を支払えるか。

税務上の影響。

これらを整理する必要があります。

また、持分を別の不動産と交換したり、代償金を伴う共有物分割を行ったりする場合、内容によって課税関係が生じる可能性があります。

共有者間なら形式だけ整えればよいと考えず、司法書士、税理士、必要に応じて弁護士へ確認してください。


共有不動産を放置すると起きやすいこと

相続人がさらに増える

共有者の一人が亡くなると、その持分が次の相続人へ引き継がれ、関係者が増える可能性があります。

共有者3人なら話し合えたことが、甥や姪を含む8人、10人になると、連絡を取るだけでも時間がかかります。

費用負担への不満がたまる

固定資産税、火災保険、草刈り、修繕、交通費。

誰がどれだけ負担したのか記録していないと、売却時に感情的な対立が生まれます。

建物が劣化し、選択肢が減る

当初は中古住宅として検討できた建物も、雨漏りや腐食が進めば、解体前提になることがあります。

相続登記をしていないと手続きが進まない

相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内の相続登記が原則として必要です。令和6年4月1日より前の相続も義務化の対象となります。

遺産分割がまとまらない場合に利用できる相続人申告登記などの制度もありますが、売却するには最終的な権利関係の整理が必要です。


買取価格が低く見える理由を数字で分解する

例えば、仲介なら1,000万円程度で成約する可能性がある空き家について、買取価格が600万円だったとします。

差額だけを見れば400万円です。

しかし、比較はそこで終わりません。

仲介売却では、次の費用や負担が生じる可能性があります。

  • 仲介手数料
  • 残置物処分費
  • 測量費
  • 解体または修繕費
  • 越境や境界問題への対応費
  • 売却期間中の固定資産税・管理費
  • 契約条件に応じた売主責任
  • 売却できない、または値下げになる可能性

一方、買取でこれらの一部を買主が負担するなら、実際の差は400万円より小さくなります。

もちろん、反対に仲介でほとんど費用をかけず、古家付きのまま高く売れることもあります。

だからこそ、次のように並べます。

比較項目仲介売却不動産会社の買取共有持分のみの買取共有者間の持分売買
売却対象不動産全体不動産全体自分の持分のみ自分の持分のみ
想定価格市場で決まる再販売費・利益等を控除利用制限・調整リスクを反映当事者間で協議
共有者の同意全体売却は全員必要全体売却は全員必要原則、自分の持分は単独処分可能当事者間の合意が必要
売却期間買主次第比較的短い傾向業者判断による資金・協議による
残置物・測量条件調整引受け可能性あり不動産全体には残る当事者間で整理
売却後の家族関係共有終了共有終了第三者が新たな共有者になる単独所有化できる可能性
税金・諸費用各自確認各自確認各自確認贈与・譲渡等に注意
最終手取り費用控除後価格と免除負担を比較持分単独価格代金・税費用を比較

🟩 比較すべきなのは「市場価格と買取価格」だけではありません。売却後に共有関係がどうなるかまで含めて比較する必要があります。


共有持分を専門業者へ売る前に確認したい7つのこと

1|実家全体を売却する話し合いを一度でもしたか

反対理由を聞かず「どうせ同意しない」と決めつけていないか確認します。

2|ほかの共有者に持分取得の意向を聞いたか

資金計画や価格の問題はありますが、第三者へ売る前に家族内で整理できる可能性があります。

3|持分買取価格の根拠を聞いたか

不動産全体の査定額、持分割合、利用状況、リスクをどのように反映した価格かを確認します。

4|売却後、誰が共有者になるのか理解しているか

持分を買った会社が保有を続けるのか、別の相手へ売る可能性があるのかを契約条件とともに確認します。

5|残された共有者へ説明したか

法的に単独処分できる場合でも、突然第三者が共有者になれば、家族関係が決定的に悪化する可能性があります。

6|税金と諸費用を確認したか

譲渡所得、取得費、相続税の取得費加算、居住用財産・相続空き家の特例などは、共有者ごとに適用要件が異なる場合があります。

7|契約を急がされていないか

高齢者の自宅などについては、強引な勧誘や安価な売却契約をめぐるトラブルも国土交通省から注意喚起されています。

その場で署名せず、契約書を持ち帰り、家族や専門家へ確認してください。


誰に相談するべきか|専門家の役割は違う

相談先主な役割注意点
不動産会社市場価格、仲介・買取、買主層、販売条件法律・税務の最終判断はできない
司法書士相続登記、持分移転登記、抵当権など売却価格の専門家ではない
弁護士共有者間の紛争、共有物分割、交渉市場での販売活動とは役割が異なる
税理士・税務署譲渡所得、取得費、利用できる特例不動産の市場価値は別途確認する
土地家屋調査士境界、測量、分筆、建物表題登記共有者間の法的紛争は弁護士領域
建築士・施工会社建物状態、修繕、建て替え可能性売却価格や持分問題は別途整理する

共有不動産で必要なのは、一人の専門家へすべてを任せることではありません。

不動産会社が全体の論点を整理し、質問に応じて専門家へつなぐことが実務的です。


後悔しないための5つの出口

出口1|共有者全員で仲介売却する

市場で一般の購入希望者を探す方法です。

時間はかかる可能性がありますが、需要のある地域や状態の良い物件では、買取より高い条件を目指せます。

出口2|共有者全員で不動産会社へ売る

不動産全体を買い取ってもらい、共有関係と管理負担をまとめて終わらせます。

価格より期限、確実性、残置物などの負担軽減を重視する場合に向きます。

出口3|共有者の一人がほかの持分を買い取る

実家を残したい人や利用している人が単独所有を目指す方法です。

価格、融資、登記、税金について事前確認が必要です。

出口4|自分の持分だけ第三者へ売る

ほかの共有者の同意が得られず、自分だけ共有関係から抜けたい場合の出口です。

ただし価格が低くなりやすく、残された家族と第三者が共有関係になることを理解して判断します。

出口5|共有物分割を検討する

協議でまとまらない場合、現物分割、代償分割、換価分割などの方法を検討することがあります。

裁判手続きへ進む可能性もあるため、早い段階で弁護士へ相談することが重要です。


良い不動産会社は、買取を勧めない会社なのか

違います。

仲介だけを勧める会社が、必ず売主様思いとも限りません。

高い査定額で媒介契約を取り、長期間売れず、少しずつ値下げを繰り返す場合もあります。

反対に、低く見える買取価格でも、売主様が抱える費用、責任、家族間調整、期限をすべて確認すると、最も合理的な場合があります。

良い担当者かどうかは、買取を勧めたかではなく、次の質問に答えられるかで判断してください。

「仲介なら、誰を買主として想定していますか」

「買取価格では、どの費用とリスクを見込んでいますか」

「残置物、測量、解体、契約不適合責任は誰が負担しますか」

「共有者全員で売る場合と、持分だけ売る場合の違いは何ですか」

「売却代金ではなく、最終手取りを比較できますか」

「今日決めず、家族や専門家へ相談してもよいですか」

具体的に答え、比較する時間を与えてくれる担当者なら、買取提案にも根拠があります。


私が最初に聞くのは「いくらで売りたいですか」ではない

実家や共有持分の相談で、私が先に聞くのは価格ではありません。

「この実家を、誰かが残したいと思っていますか」

「固定資産税や管理費は、誰が負担していますか」

「家財や仏壇、庭木について、家族で話しましたか」

「いつまでに解決したいですか」

「価格、時間、家族関係のうち、何を最も守りたいですか」

売主様の利益は、最高価格だけではありません。

兄弟関係を壊さないこと。

母親の家財を丁寧に整理すること。

近所へ迷惑をかけないこと。

遠方管理から解放されること。

相続を次の世代へ持ち越さないこと。

何を成功と考えるかで、適切な出口は変わります。


まとめ|買取で後悔するのは、安く売ったからだけではない

買取は、空き家や共有不動産を早く、確実に整理できる有効な方法です。

建物の老朽化。

大量の残置物。

境界や接道の問題。

管理負担。

家族間の事情。

こうした問題を買主が引き受けることで、売主様が前へ進めることがあります。

一方、買取価格には、買主が負担する費用、保有リスク、再販売リスク、利益が反映されます。

だから市場価格より低いことだけを理由に、買取を悪い方法と決めつけるべきではありません。

しかし、次のことを知らずに決めてはいけません。

  • 仲介で売れる可能性
  • 古家付き土地や中古住宅としての可能性
  • 全体売却と持分売却の違い
  • 共有者間で持分を整理する可能性
  • 費用を差し引いた最終手取り
  • 売却後に残る家族関係と共有関係

🟥 共有持分を売れば、自分は共有関係から抜けられます。しかし、実家の問題そのものが解決するとは限りません。

🟩 買取を選ぶなら、「安いけれど仕方がない」ではなく、「この負担と時間を手放すために、この条件を選ぶ」と説明できる状態で決めることが大切です。

私は街歩きの途中で、閉じた雨戸の家を見ることがあります。

その家が動かない理由は、買主がいないからなのか。

共有者の話し合いが止まっているからなのか。

価格が問題なのか。

思い出を誰も片づけられないからなのか。

外から見ただけでは分かりません。

不動産会社の仕事は、早く買取契約を結ぶことでも、根拠なく高く売れると期待させることでもありません。

所有者様が何を守り、何を手放したいのかを聞く。

不動産と共有関係を調べる。

複数の出口を、価格、手取り、時間、責任、家族への影響で並べる。

そして、所有者様自身が選べる状態をつくる。

それが、実家や共有持分の売却で後悔を減らすために必要な仕事だと考えています。


名古屋市で実家・共有持分の売却に悩んでいる方へ

ふどうさんのMAGOは、名古屋市南区を拠点に、相続した実家、共有名義の空き家、共有持分、再建築が難しい土地、残置物や境界に問題がある不動産などの売却をお手伝いしています。

次のような段階でも構いません。

  • 兄弟で相続した実家の話し合いが進まない
  • 共有者の一人だけが売却に反対している
  • 自分の共有持分だけ売れるのか知りたい
  • 持分買取価格が適正か分からない
  • 買取と仲介の手取りを比較したい
  • 実家に家財や仏壇が残っている
  • 相続登記が済んでいない
  • 遠方に住んでいて管理を続けられない
  • 他社から「訳ありなので買取しかない」と言われた
  • 契約を急ぐよう求められ、不安を感じている

最初から「買取が正解」「仲介が正解」と決めることはできません。

現地、登記、共有関係、建物、道路、境界、残置物、売却期限、ご家族の希望を確認します。

そのうえで、全体の仲介売却、全体買取、共有者間の持分整理、持分単独売却、必要に応じた専門家への相談などを比較します。

「早く手放したい」と思った時ほど、一度だけ立ち止まってください。

その買取価格を断るためではありません。

納得して選べる買取なのかを確認するためです。

対応エリア

名古屋市南区・港区・緑区・瑞穂区・熱田区・昭和区・天白区・中川区・中村区・中区・千種区・名東区・守山区をはじめ、名古屋市全域および愛知県内に対応しています。

※共有不動産全体の処分、共有持分の譲渡、共有物の管理・変更、共有物分割などに必要な要件は、権利関係、遺産分割の状況、利用状況、契約内容等によって異なります。具体的な案件については、必要に応じて司法書士、弁護士、税理士、土地家屋調査士などへご相談ください。

※相続登記は令和6年4月1日から義務化され、義務化前に発生した相続も対象です。期限の起算点や利用できる制度は個別事情で異なるため、法務局または司法書士へご確認ください。

※譲渡所得、取得費、相続税の取得費加算、居住用財産または相続空き家に関する特例は、共有者ごとに適用関係が異なる場合があります。契約前に税務署または税理士へご確認ください。

※本記事は令和8年9月時点の公表情報と実務経験をもとに作成しています。本文の事例は、相談者様や物件を特定できないよう、複数の相談経験をもとに所在地、価格、家族構成、会話、経緯などの一部を調整しています。

参考となる公的情報

  • 法務省「共有制度の見直し」
  • 法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」
  • 国土交通省「高齢者の自宅の売却トラブルにご注意ください」
  • 国税庁「共有のマイホームを売ったとき」
  • 国税庁「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例
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