「この物件、本当に売れるのでしょうか?」
訳あり物件を所有されている方から、私たちは日々こうしたご相談をいただきます。
心理的瑕疵物件。
再建築不可物件。
共有持分。
空き家。
相続トラブルを抱えた不動産。
一般的な不動産会社では敬遠されやすく、「売れません」「難しいですね」と言われてしまうケースも少なくありません。
しかし、現場で数多くの売却相談を受けていると、強く感じることがあります。
それは、
「訳あり物件だから売れない」のではなく、
「扱える業者が少ない」
という現実です。
実際、一般仲介では断られた不動産でも、流通方法や出口戦略を変えることで売却できるケースは珍しくありません。
一方で、所有者の不安につけ込み、極端に安い価格で買い取ろうとする業者が存在するのも事実です。
今回は、名古屋エリアにおける訳あり物件の流通相場と、売却時の注意点、そして信頼できる不動産会社の見極め方について、現場目線で率直にお話します。
名古屋で増え続ける「訳あり物件」。だからこそ、現場を歩くことを大切にしています。
近年、名古屋市および近郊エリアでは、訳あり物件に関するご相談が年々増えています。
その背景には、
- 相続不動産の増加
- 空き家の増加
- 高齢化の進行
- 人口構造の変化
- 老朽化した住宅ストックの増加
といった社会的な要因があります。
特に名古屋市内には、昭和40年代から60年代に建てられた住宅が数多く残っており、
- 建築基準法上の接道条件を満たしていない再建築不可物件
- 境界が未確定の土地
- 相続登記がされていない不動産
- 長年管理されていない空き家
- 共有持分や借地権など権利関係が複雑な不動産
など、一般的な仲介では取り扱いが難しい物件が増えています。
しかし、ここで一つ誤解してほしくないことがあります。
「扱いづらい物件」と「価値のない物件」は、まったく別の話です。
私はこの8年間、名古屋市内と近郊の街を歩き続け、数え切れないほどの住宅地や空き家、再建築不可物件、古い長屋を実際に見てきました。
歩いているからこそ見えてくるものがあります。
新しい住宅が増えている街。
若い世代が流入している地域。
投資家が注目しているエリア。
昔から変わらない商店街の活気。
近隣住民の暮らしぶりや街全体の雰囲気。
こうした情報は、地図や登記簿、机上の査定だけでは決して分かりません。
だから私は、査定額をお伝えする前に、できる限り現地へ足を運び、自分の目で街を見て、歩いて確認することを大切にしています。
訳あり物件ほど、その価値は書類の中にはありません。
地域を知り、街を知り、買主が何に価値を感じるのかを知ること。
それこそが、名古屋の街を8年間歩き続けてきた私が、最も大切にしている売却の考え方です。
もう一度 再確認、
「扱いづらい」=「価値がない」
ではないということです。
心理的瑕疵物件は本当に安くなってしまうのか?
事故物件や孤独死、自殺などがあった心理的瑕疵物件。
「事故物件だから二束三文になる。」
「大幅な値下げをしないと売れない。」
そのように考えている方は少なくありません。
確かに、一般の住宅購入者の中には心理的な抵抗を感じる方もいらっしゃいます。
しかし、それだけで「大幅に安くなる」と決めつけるのは早計です。
私は名古屋の街を8年間歩き続け、多くの訳あり物件の現場に足を運んできましたが、不動産市場は決して一つではないことを実感しています。
例えば、
- 投資用として購入を検討する方
- 賃貸経営を目的とするオーナー
- リフォーム・リノベーションを前提とした事業者
- 法人による不動産取得
など、購入目的によって物件の見方は大きく異なります。
特に名古屋市内では、賃貸需要が比較的安定しているエリアも多く、立地や価格のバランスが合えば購入を希望する投資家は少なくありません。
一方で、現場ではこのようなケースも少なくありません。
経験の少ない担当者ほど、
「事故物件なので難しいですね。」
「かなり価格を下げるしかありません。」
と早い段階で結論を出してしまうことがあります。
もちろん、事故という事実を隠すことはできませんし、隠してはいけません。
そのため、実務では「告知事項あり」として、必要な内容を書面で適切にお伝えしながら売却を進めます。
これは特別なことではなく、心理的瑕疵物件の売却経験がある担当者であれば、適切に対応すべき実務の一つです。
大切なのは、必要以上に不安を与えることではなく、買主様に正しくご理解いただき、安心して取引を進められる環境を整えることです。
実際の現場では、告知の方法一つで買主様の受け止め方が変わることもあります。
心理的瑕疵物件の売却で求められるのは、単に価格を下げることではありません。
どの市場へ情報を届けるのか。
どのような買主を想定するのか。
そして、どのように物件の価値を伝えるのか。
この販売戦略の違いが、売却価格や売却までの期間に大きく影響すると、私は現場で何度も経験してきました。
ところが、経験の少ない不動産会社ほど、
「事故物件なので価値がありません」
「これはかなり厳しいですね」
と極端な査定を出してしまいます。
なぜか。
理由は単純です。
売却ノウハウがないからです。
心理的瑕疵物件は、通常仲介と同じやり方では売れません。
どの市場へ流通させるか。
どの層へ提案するか。
どのタイミングで売却するか。
そこに経験値が必要になります。
つまり、訳あり物件ほど「会社による差」が極端に出るのです。
再建築不可物件が難しい本当の理由

名古屋市内には、再建築不可物件も数多く存在しています。
特に旧市街地や昔ながらの住宅地では、
- 接道不足
- 43条問題
- 路地状敷地
- 建築基準法上の制限
などを抱えるケースが少なくありません。
再建築不可物件は、確かに一般市場では売却難易度が上がります。
なぜなら、
- 住宅ローンが通りづらい
- 建て替えできない
- 将来的リスクがある
ためです。
しかし、それでも流通市場は存在しています。
例えば、
- 賃貸収益目的
- 現況利用
- リフォーム再生
- 隣地所有者への売却
- 投資家需要
などです。
つまり、「普通には売りづらい」が正解であり、「売れない」わけではありません。
ここで問題になるのが、不動産会社の知識不足です。
現場経験の浅い会社ほど、
- 接道を理解していない
- 建築制限を説明できない
- 投資家需要を知らない
- 再生出口を組み立てられない
にもかかわらず、「安くしか売れません」と断定してしまいます。
これは非常に危険です。
再建築不可物件は、扱う会社によって査定額が数百万円変わることも珍しくありません。
共有持分は「面倒」なだけで「無価値」ではない
共有持分も、多くの不動産会社が嫌がる分野です。
理由は明確です。
とにかく実務負荷が高いからです。
- 他共有者との関係
- 感情問題
- 相続トラブル
- 利用状況
- 使用貸借関係
通常仲介より、はるかに時間と労力がかかります。
そのため、多くの会社は最初から避けます。
しかし、共有持分にも市場はあります。
もちろん、通常不動産より難しい。
ですが、“難しい”と“価値がない”は全く別問題です。
実際、
「価値がないので数十万円ですね」
と言われた共有持分が、専門会社では数倍以上の価格になるケースもあります。
なぜそんな差が生まれるのか。
共有持分市場を理解している会社が少ないからです。
つまり、ここでも重要なのは「物件」ではなく、「業者側の経験値」なのです。
訳あり物件で最も危険なのは“業者選び”
訳あり物件の売却では、物件そのものより「誰に相談するか」が極めて重要です。
なぜなら、所有者が不安を抱えているケースが多いからです。
- 売れるか分からない
- 相続でもめている
- 固定資産税負担が重い
- 空き家管理が限界
- 近隣から苦情が来ている
つまり、“弱っている状態”です。
そして、その不安につけ込む業者が実際に存在します。
訳あり物件だからこそ、セカンドオピニオンを受ける価値があります。
不動産売却は、一度契約をしてしまうと簡単にやり直すことはできません。
特に、再建築不可物件や共有持分、事故物件、空き家などの訳あり物件は、不動産会社によって査定額や販売方法、買主への提案力に大きな差があります。
「この物件は売れません。」
「この価格しかありません。」
その言葉を鵜呑みにする前に、別の視点から意見を聞いてみることをおすすめします。
セカンドオピニオンを受けることは、今の担当者を否定することではありません。大切な資産だからこそ、複数の考え方や売却方法を知り、その中から納得できる選択をするための手段です。
訳あり物件ほど、売り方次第で結果は変わります。
後悔しない売却のためにも、「本当にこの方法が最善なのか」を一度確認してみてください。そのひと手間が、大切な資産の価値を守ることにつながるかもしれません。
危険な業者の特徴
① 必要以上に不安を煽る
「これはかなり危険です」
「今すぐ処分しないとまずい」
「売れないですよ」
必要以上に恐怖を与える業者は要注意です。
不安を煽り、安値誘導する典型パターンです。
② 即決を迫る
「今日決めてください」
「今月だけ特別価格です」
「他では無理です」
不動産売却で即決を迫る会社は危険です。
本当に適正提案なら、売主が冷静に比較検討されて困る理由はありません。
③ 査定根拠が曖昧
「経験上このくらいです」
「この辺はそんなものです」
訳あり物件ほど、査定根拠説明は重要になります。
ここを曖昧にする会社は信用できません。
④ 買取しか提案しない
もちろん買取自体は悪ではありません。
しかし、本来は、
- 仲介
- 投資家売却
- 入札
- 再生流通
など複数の選択肢があるはずです。
最初から「安い買取しかありません」と決めつける会社には注意が必要です。
名古屋・愛知県の訳あり物件売却事例|「売れない」と言われた不動産が動き出した4つの実例
事例① 名古屋市南区|再建築不可物件
築50年以上の木造住宅。
建築基準法の接道義務を満たしておらず、建て替えのできない再建築不可物件でした。
所有者様は複数の不動産会社から、
「このままでは売却は難しいですね。」
「価格をかなり下げるしかありません。」
と言われ、売却そのものを諦めかけていました。
しかし、私はまず査定書を見る前に現地へ向かいました。
名古屋市内を8年間歩いてきた経験から、不動産は机の上の査定だけでは判断できないと考えているからです。
現地を歩いてみると、駅まで徒歩圏内で生活利便性も高く、周辺では賃貸住宅への建替えやリノベーションも進んでいました。
建て替えはできなくても、「収益物件」として活用したい投資家には十分魅力のある立地だったのです。
そこで一般住宅向けではなく、投資家や再生事業者へ販売戦略を変更。
建物ではなく、「将来の収益性」という価値を提案したことで、買主様が見つかり売却につながりました。
再建築不可だから売れないのではありません。
地域の需要を知り、誰に売るべきかを見極めることが結果を大きく左右します。
事例② 名古屋市中川区|共有持分
相続によって兄弟姉妹の共有名義となった土地。
売却したい方もいれば、残したい方もおり、数年間話し合いは平行線のままでした。
共有持分で難しいのは、不動産ではなく「人の気持ち」です。
相続には、それぞれの生活事情や家族の歴史、親への想いがあります。
法律だけでは解決できない問題も少なくありません。
私は現地を確認したあと、周辺の取引事例だけでなく、地域の将来性や市場動向も整理し、一人ひとりに分かりやすくご説明しました。
名古屋を歩き続ける中で感じるのは、地域によって買主層や需要がまったく異なるということです。
その地域だからこそ評価される価値を共有者全員にご理解いただき、司法書士とも連携しながら丁寧に調整を進めました。
結果として、ご家族全員が納得できる形で売却が成立しました。
共有持分は、不動産の問題ではなく、人と人との調整力が成功の鍵になるケースが多くあります。
事例③ 名古屋市熱田区|事故物件
室内で人が亡くなられた住宅。
所有者様は、
「事故物件だから、もう価値はないですよね。」
と、不安そうにご相談へ来られました。
しかし私は、まず現地へ足を運びました。
名古屋市内を8年間歩いて感じるのは、不動産の価値は「事故があった」という一点だけで決まるものではないということです。
駅までの距離。
買い物施設。
街並み。
周辺住宅の管理状況。
実際に歩かなければ分からない魅力が、その街にはありました。
もちろん、事故という事実を隠すことはありません。
販売開始時から「告知事項あり」として募集を行い、購入をご検討いただく方には事故の内容や時期を記載した書面をお渡ししました。
契約時には重要事項説明書に加え、告知書(物件状況等報告書)にも内容を明記し、買主様に十分ご理解いただいたうえで契約を締結しました。
一方で、街の魅力や生活環境についても丁寧にお伝えしました。
事故だけではなく、その不動産が持つ本来の価値も知っていただいたことで、納得のうえでご購入いただくことができました。
事故物件で最も大切なのは、事実を正しく伝え、そのうえで地域の価値まで説明できることだと考えています。
事例④ 名古屋市港区|長年放置された空き家
相続後、10年以上空き家となっていた住宅。
遠方に住まわれていたため管理が難しく、庭木は伸び、近隣からも心配の声が寄せられていました。
所有者様は、
「まず解体しないと売れませんか。」
「家財道具も全部片付けなければいけませんか。」
と、大きな不安を抱えていました。
私は現地を歩き、周辺環境を確認しました。
名古屋を8年間歩いていると、同じ港区でも需要は地域によって大きく異なります。
古家付き土地を探している建築会社。
DIYを前提に探す個人の方。
収益物件として検討する投資家。
それぞれ求めるものが違います。
そこで、解体やリフォームを前提とせず、
現況販売
古家付き土地
リフォーム向け住宅
という複数の切り口で販売活動を開始しました。
さらに、地域の不動産会社や投資家ネットワークへも積極的に情報提供を行った結果、大きな費用をかけることなく売却につながりました。
空き家は、お金をかければ売れるわけではありません。
その地域を知り、どの買主に届けるか。
名古屋の街を歩いて積み重ねてきた経験が、販売戦略の大きな支えになっています。
本当に信頼できる不動産会社とは
信頼できる会社は、耳障りの良い話ばかりしません。
- 売却リスク
- 想定価格幅
- 時間がかかる可能性
- 法律上の問題
- 将来的リスク
こうした現実も説明します。
逆に、
「絶対高く売れます」
「すぐ売れます」
「全部大丈夫です」
と断定ばかりする会社ほど危険です。
不動産はそんなに単純ではありません。
特に訳あり物件は、“実務経験”が結果を大きく左右します。
アースリアリティ株式会社の考え方
私たちは、訳あり物件を「売れない不動産」とは考えていません。
重要なのは、
- どの市場へ流通させるか
- 誰に届けるか
- どんな出口戦略を組むか
です。
実際、一般仲介で難しいと言われた案件でも、
- 投資家市場
- 再生市場
- 事業者需要
- 地域特性
を踏まえ、売却できるケースは数多くあります。
もちろん、すべてが高額売却できるわけではありません。
ですが少なくとも、
「訳ありだから安い」
「事故物件だから無価値」
そんな乱暴な査定は行いません。
不動産には、
相続。
家族。
人生。
想い出。
様々な背景があります。
だからこそ、マニュアル査定ではなく、“現場経験”が必要だと考えています。
まとめ|訳あり物件ほど「誰に相談するか」で結果が変わる
心理的瑕疵。
再建築不可。
共有持分。
これらは確かに難しい不動産です。
しかし、本当に問題なのは、
「物件そのもの」ではなく、
「扱う側の経験不足」
であるケースが非常に多いのです。
訳あり物件は、不動産会社によって査定額も売却戦略も大きく変わります。
もし現在、
- 売れないと言われた
- 査定額が安すぎる気がする
- 本当に適正価格か分からない
- 買取を急かされている
そんな不安がある場合は、一社だけで判断しないことをおすすめします。
訳あり物件ほど、“誰に相談するか”で結果は変わります。
ふどうさんのMAGOは名古屋市エリアを中心に不動産売却、空き家問題を専門とする不動産会社です。、専門家のアドバイスと革新的なアイディアで、お客様の悩みを解決いたします。まずはお気軽にご相談ください。旗竿地、再建築不可、訳あり、心理的瑕疵物件、権利が複雑で難しい物件 まずはお気軽にご相談ください。
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