はじめに|「この長屋、解体できないですよね?」
「父から相続した長屋なんですが……売れるんでしょうか?」
最初のお問い合わせは、その一言から始まりました。
ご相談者様は名古屋市中村区にある長屋を相続されていました。
築年数はおそらく60年以上。
正確な建築年月日は不明です。
ご両親が亡くなられてから誰も住まなくなり、
空き家のまま数年が経過していました。
しかし売却しようにも、
ある問題がありました。
隣家と壁がつながっていたのです。
いわゆる「長屋住宅」です。
相談者様は過去に数社へ査定依頼をされていました。
返ってきた答えはほぼ同じでした。
「長屋なので難しいですね。」
「解体できません。」
「値段はあまり期待しない方がいいです。」
そして提示された査定額は想像を大きく下回るものでした。
しかし最終的には買主が見つかり、売却に成功します。
今回はその実例をご紹介します。
中村区に今も残る長屋(連棟式住宅)
若い世代の方は長屋を知らないかもしれません。
長屋とは、
複数の住宅が壁を共有して連続して建てられている建物です。
昭和初期から昭和40年代頃まで、
名古屋市内でも数多く建築されました。
特に中村区は、
昔から住宅と商店が混在する地域が多く、
現在でも長屋住宅が残っています。
長屋の売却が難しい理由
長屋が敬遠される理由はいくつかあります。
まず、
建物が古い。
そして、
隣家と壁がつながっている。
さらに、
再建築不可になっているケースもあります。
購入希望者からすると、
不安要素が多く見えてしまいます。
「解体すれば売れる」は本当か
相談者様も当初はそう考えていました。
古い建物だから解体する。
更地にすれば売れる。
しかし長屋の場合、
そう単純ではありません。
壁が隣家とつながっているため、
勝手に解体できない場合があります。
場合によっては、
隣家との協議が必要になることもあります。
現場で見た実際の状況
私たちが現地確認をした際、
建物は老朽化していました。
雨漏りもありました。
室内には長年の生活の痕跡が残っていました。
一般的な不動産会社であれば、
「解体前提ですね」
と判断しても不思議ではありません。
しかし私たちは違う視点で見ていました。
不動産の価値は建物だけではない
確かに建物は古い。
しかし、
土地は中村区です。
周辺には生活施設もあります。
駅も利用可能です。
さらに近年は、
投資家やリノベーション事業者による需要もあります。
つまり、
「古い長屋だから価値がない」
とは言い切れなかったのです。
業界の本音
ここは少し辛口になります。
長屋案件は手間がかかります。
調査が必要です。
権利関係も確認しなければなりません。
説明事項も増えます。
だから、
最初から低い査定を出して終わる会社もあります。
しかし、
難しい案件と売れない案件は違います。
売主様が抱えていた本当の悩み
実際には、
売却価格以上に悩んでいたことがありました。
それは固定資産税です。
誰も住まない。
使う予定もない。
それでも毎年税金は発生します。
さらに建物は老朽化していく。
空き家は待ってくれません。
長屋に対する思い込み
現場でよく感じるのは、
所有者様自身が
「どうせ売れない」
と思い込んでいることです。
不動産会社にそう言われた。
近所の人にそう言われた。
だから諦めてしまう。
しかし実際には、
市場で求められているケースもあります。
購入希望者は誰なのか
今回の案件で注目したのは、
一般のマイホーム購入者ではありませんでした。
投資家。
リノベーション事業者。
賃貸運用を考える方。
こうした層です。
長屋をそのまま再生して活用したいという需要は意外に存在します。
中村区ならではの需要
中村区は名古屋駅へのアクセスも良く、
再開発の影響を受けているエリアもあります。
そのため、
古い建物であっても立地価値が残っていることがあります。
今回も、
建物の価値ではなく、
地域の需要を重視して販売戦略を組み立てました。
査定額に差が生まれる理由
長屋案件は特に査定差が大きい分野です。
ある会社は、
「解体できないから価値が低い」
と考えます。
一方で、
別の会社は、
「活用できる買主がいる」
と考えます。
同じ不動産でも、
見方によって結果は大きく変わります。
なぜ買主が見つかったのか
今回の長屋は、
決して条件の良い不動産ではありませんでした。
築年数は古い。
雨漏りもある。
設備も老朽化している。
一般的な住宅購入希望者であれば、
候補から外してしまうかもしれません。
しかし、
私たちは最初から一般住宅購入者だけをターゲットにはしませんでした。
長屋(連棟式建物)を欲しがる人は意外と存在する
現場で相談を受けていると、
長屋は売れないと思われがちです。
しかし実際には、
長屋を探している購入層も存在します。
例えば、
・投資家
・賃貸運用を考える方
・リノベーション事業者
・古民家再生を行う会社
です。
彼らは、
一般の方が嫌がるポイントを別の角度から見ています。
買主が見ていたのは建物ではない
今回問い合わせをいただいた方々が重視していたのは、
建物の状態ではありませんでした。
見ていたのは、
立地です。
中村区という地域性。
交通利便性。
周辺環境。
将来的な活用可能性。
つまり、
「古い長屋」
ではなく、
「活用できる不動産」
として見ていたのです。
再建築不可だから価値がないわけではない
長屋案件では、
再建築不可が絡むケースもあります。
ここで多くの方が誤解しています。
再建築不可
↓
売れない
ではありません。
正しくは、
再建築不可
↓
購入層が変わる
です。
ここを理解しているかどうかで、
査定額も売却戦略も大きく変わります。
「査定額0円」と言われる長屋
実際に現場では、
長屋に対して
「建物価値は0円です」
と言われるケースがあります。
これはある意味では正しいです。
建物そのものに価値がないこともあります。
しかし、
そこから
「不動産価値も0円」
になるわけではありません。
土地利用価値。
収益価値。
立地価値。
これらは別の話です。
解体費用という落とし穴
相談者様も最初は、
解体して更地にしようと考えていました。
しかし見積りを取ると、
想像以上の金額が提示されました。
さらに、
長屋の場合は隣家との関係もあります。
単独で解体できないケースもある。
工事方法が限定されることもある。
結果として、
思った以上の費用負担になることがあります。
「解体してから売る」が正解とは限らない
これは現場で本当によくあります。
売主様は、
古い家だから解体するべき。
と思っています。
しかし、
購入者によっては、
建物付きの方が良いケースもあります。
特に投資家やリノベーション事業者は、
自分たちで計画を立てたいと考えています。
つまり、
解体前提で考える必要はないのです。
中村区という地域が持つ価値
今回の案件で大きかったのは、
中村区という立地でした。
名古屋駅周辺の再開発。
交通利便性。
賃貸需要。
こうした背景があります。
そのため、
古い長屋でも一定の需要が存在します。
実際、
購入検討者からは、
「立地が良いですね」
という声が多く聞かれました。
査定額の差はどこで生まれるのか
今回の案件を例にすると、
査定の考え方は大きく二つに分かれます。
【パターンA】
古い
長屋
解体困難
↓
価値が低い
↓
査定額200万円
【パターンB】
中村区
土地需要あり
投資家需要あり
再生可能
↓
査定額650万円
同じ不動産です。
しかし見方が違いました。
業界の本音
ここは少し厳しい話になります。
長屋案件は面倒です。
調査が必要です。
説明が必要です。
売却戦略も必要です。
そのため、
最初から低い価格を提示する会社もあります。
しかし、
難しい案件だからといって、
価値が低いとは限りません。
むしろ、
長屋のような不動産こそ、
経験値によって結果が変わります。
空き家マイスターとして感じること
長屋相談で感じるのは、
所有者様が諦めているケースが多いことです。
「誰も買わないと思う。」
「古いから無理だと思う。」
「長屋だから価値がないと思う。」
しかし、
実際にはそうではありません。
もちろん、
全ての長屋が高く売れるわけではありません。
しかし、
可能性を確認する前に諦めてしまうのは非常にもったいないと思います。
長屋問題の本質
現場で感じるのは、
問題は長屋ではないということです。
本当の問題は、
情報不足です。
誰に相談していいかわからない。
どう売ればいいかわからない。
だから放置してしまう。
その結果、
固定資産税だけを払い続けることになります。
まとめ|「売れない長屋」ではなく「売り方が難しい長屋」
今回の事例では、
解体できない。
長屋だから難しい。
そう言われていた空き家が売却できました。
もちろん、
全ての長屋が同じ結果になるわけではありません。
しかし、
長屋だから価値がない。
再建築不可だから売れない。
そう決めつけるのは早いかもしれません。
不動産は、
誰が見るか。
誰に売るか。
どのように活用するか。
によって価値が変わります。
そしてその差が、
数百万円になることも珍しくありません。
名古屋市中村区・中川区で長屋や相続空き家の売却をご検討中の方へ
古い長屋。
再建築不可物件。
相続した空き家。
解体できないと言われた建物。
他社で断られた不動産。
そうした案件でも、
見方を変えれば売却できる可能性があります。
私たちは空き家・相続不動産・再建築不可物件・共有持分・市街化調整区域など、一般的に難しいとされる不動産の相談を数多くお受けしています。
まずは、
「売れるかどうか」
ではなく、
「本当の価値はいくらなのか」
を知ることから始めてみませんか。
思い込みの向こう側に、活用できる価値が眠っているかもしれません。
ふどうさんのMAGOは名古屋市エリアを中心に不動産売却、空き家問題を専門とする不動産会社です。、専門家のアドバイスと革新的なアイディアで、お客様の悩みを解決いたします。まずはお気軽にご相談ください。
(対応エリア)
名古屋市南区、名古屋市港区、名古屋市緑区、名古屋市千種区、名古屋市熱田区、名古屋市名東区、名古屋市 昭和区、名古屋市 瑞穂区、名古屋市中村区、名古屋市中川区、名古屋市 守山区、名古屋市中区、名古屋市 天白区、刈谷市、岡崎市、一宮市、豊田市、半田市、あま市、豊川市、津島市、碧南市、豊橋市、瀬戸市、安城市、岩倉市、犬山市、知立市、江南市、小牧市、稲沢市、春日井市、大府市、知多市、常滑市、尾張旭市、高浜市、新城市、西尾市、岩倉市、豊明市、長久手市、蒲郡市、愛西市、清須市、北名古屋市、弥富市、みよし市、東海市、日進市、愛知県全域


