こんにちは。街歩き空き家マイスターの保木です。皆さん「ホームステージング」ってご存じでしょうか？既存住宅流通を促進する新たな手法として、不動産業界でもホームステージングがにわかに注目されつつあります。 ホームステージングとは家具や照明、小物や観葉植物など、モデルルームのように室内を演出するサービスです。
内覧に来た購入希望者に「ここに住みたい！」と、良い印象を与えることによって売却をスムーズにするための演出テクニックです。欧米では、お金をかけてでもホームステージングをして売却することが一般的です。
日本においても不動産売却とホームステージングを組み合わせることで販売促進に有利にはたらいたり、希望価格よりも高く売れたというケースもあります。適切なホームステージングを行うことで、物件の魅力を最大限に引き出し、購入希望者の興味を惹きつけることができる。果たして、ホームステージングは中古物件、空き家所有者の販売促進救世主になるのでしょうか？！
ホームステージングが認知されてきた理由には、新築物件の人気が根強かった日本において、中古物件の流通が活発になりつつあるからです。中古物件やさらには空き家の需要が増えるほど、今後ホームステージングの需要もさらに高まっていくと考えられるでしょう。
この記事では、ホームステージングの基礎知識から具体的な取り入れ方、費用やコツなど、売主が知っておくべき情報を詳しく解説していきます。売却活動をより効果的に進めるためにも、ホームステージングについて理解を深めまていきます。
1. ホームステージングって何？売主が知っておきたい基礎知識
ホームステージングの定義
ホームステージングとは、不動産の売却プロセスにおいて、物件の魅力を最大限に引き出すために行われる演出手法です。具体的には、家具やインテリア雑貨を配置し、照明で雰囲気を整えることで、購入希望者に対して物件の可能性を伝えます。このプロセスを通じて、まるでモデルルームのように、購入者が自分の生活を想像しやすくなるのです。特に中古住宅市場においては、競争が激化しているため、ホームステージングは非常に効果的な手段と言えるでしょう。
なぜホームステージングが重要なのか？
不動産市場では、第一印象が成約に大きく影響します。ホームステージングを取り入れた物件は、以下のようなメリットがあります。
- 印象の向上: 購入希望者に好印象を与え、物件への興味を引きます。
- 内覧率の向上: 魅力的に演出された空間は、内覧希望者を増やし、成約に繋がりやすくなります。
- 売却期間の短縮: 競合物件と差別化でき、高値での成約を期待できるため、売却までの期間を短縮することが可能です。
ホームステージングの具体的な手法
ホームステージングには、主に以下の手法があります。
一般的なホームステージング
- 家具配置: 空室の場合、実際の生活が想像できるように家具を配置します。これにより、物件の広さや使い勝手を実感してもらいます。
- 装飾アイテム: 小物やアート作品を取り入れることで、温かみのある居住空間を演出します。
VRホームステージング
近年注目されているVRホームステージングでは、デジタル技術を使って物件の内観を仮想的に演出します。VR（バーチャルリアリティー）とは、コンピュータによって仮想空間を作り出し、あたかも現実であるかのような疑似体験システム。
CGで家具やインテリアを配置し、照明や空間を作り出し、360度の雰囲気をイメージすることができる仕組みです。
- 在宅での実施: 売主が実際に住んでいる状態でも、空室のイメージを提供することが可能です。
- 低コスト: 家具をレンタルしたり、物理的な家具配置が不要なため、コストを抑えることができます。
ホームステージングにおける注意点
ホームステージングを実施する際には、いくつかの注意点があります。
- コストの確認: ホームステージングは費用がかかる場合がありますので、どの手法を選ぶかは予算に応じて検討が必要です。
- 物件の特性: 物件のタイプや立地によって、適した演出方法が異なるため、専門家のアドバイスを受けると良いでしょう。
ホームステージングを行うことで、売主自身も自分の物件がどれだけ魅力的に見えるかを理解し、売却活動をより効果的に進めることができるでしょう。
2. 売主必見！ホームステージングで得られる3つの効果
不動産売却を成功させるための重要な戦略として、ホームステージングが挙げられます。特に中古住宅を売却しようと考えている売主にとって、ホームステージングを活用することでより高い売却価格が期待できます。ここでは、ホームステージングがもたらす主な3つの効果について詳しく解説します。
1. 集客力の向上
ホームステージングは、物件を視覚的に魅力的に見せる手法であり、潜在的な購入者の興味を惹きつける上で非常に効果的です。洗練されたインテリアや統一感のある家具を配置することで、訪れる人々が実際のライフスタイルを具体的に想像しやすくなります。
- 魅力的な写真が鍵
不動産サイトやインターネット広告に掲載される写真は、集客の要となります。質の高いホームステージングが施された空間は、視覚的なアピールを持ち、他の物件との差別化が図られるため、内見の依頼や問い合わせ数が大幅に増えることが見込まれます。
2. 内見時の第一印象を倍増
物件の内見は、購入を考える人にとって非常に重要なステップです。この際、ホームステージングが果たす役割は大きなものとなります。「ここに住みたい」と思える空間を演出することで、来訪者がより具体的なイメージを抱きやすくなります。
- 具体的なイメージの促進
適切に配置された家具や装飾品により、入居者は即座にその空間での生活をイメージしやすくなります。たとえば、リビングルームにダイニングテーブルやソファが配置されていれば、家族との団らんや友人との食事会を自然と想像し、心を掴む印象を与えることができます。
3. 売却価格の向上
ホームステージングは物件自体の魅力を引き上げる効果もあり、購入者の感情に働きかけることで、特に価値を高める要因となります。
- 相場より高く売却できるチャンス
魅力的に表現された物件は、購入者の中に「このまま住みたい」という感情を育みやすく、価格交渉もスムーズに進むことが多く見られます。実際、適切にホームステージングされた中古住宅は、市場価格を上回る価格で取引されるケースも増加しています。
このように、ホームステージングは不動産売却において欠かせない要素です。特に中古住宅の売却を考える売主の皆さんは、ぜひこの効果的な手法を積極的に取り入れてみてください。
3. 在宅でもできる！ホームステージングの具体的な取り入れ方
不動産売却を考える売主にとって、ホームステージングは重要な要素です。しかし、多くの方が「空室にしなければならないのでは？」と思っているかもしれません。実際には、住みながらでも効果的なホームステージングを取り入れることが可能です。ここでは、在宅でできる具体的な方法をご紹介します。
自宅で手軽にできるホームステージングのポイントは「空間」の演出
- 清潔感を保つ – 売却前には特に、部屋を清掃し、整理整頓を心がけましょう。物が多すぎるとスペースが狭く見え、印象を悪くします。不要なものは処分し、必要な物も見えない場所に収納してください。
- 家具のレイアウトを考える – 家具の配置は重要です。部屋の中を広く感じさせるために、家具を壁際に寄せるのも一つの方法です。また、部屋の動線を意識し、使い勝手の良い配置にすることが大切です。
- デコレーションを取り入れる – シンプルな花瓶やアート作品を飾ることで雰囲気を一変させることができます。これにより、訪問者に温かみや居心地の良さを感じてもらえるでしょう。
- 光の演出 – 明るい部屋は購入意欲を高めます。カーテンを開けて自然光を取り入れる、照明を調整するなどの工夫をすると良いでしょう。特に、写真撮影を行う際には光の影響が大きいため、意識してみてください。
- 個性を控えめに – 家族の写真や個人の趣味が反映されたアイテムは、購入希望者がイメージしにくくなることがあります。個性を抑え、広く受け入れられるデザインにすることが重要です。
- 風の通り道を作る（とても重要です。）
プロの力を借りる
在宅でのホームステージングは自分でも取り入れられますが、場合によってはプロのサービスを利用することも考慮しましょう。業者によっては、現地に訪問し、具体的な提案を行ってくれるところもあります。プロの視点からアドバイスを受けることで、より効果的なホームステージングが実現可能です。
- インテリアコーディネーターに相談 – 色の選定や家具の配置についてアドバイスをもらうことで、全体のバランスを整えることができます。
- レンタルサービスを利用 – その場に必要な家具やインテリア小物をレンタルして使用することで、コストを抑えつつモデルルームのような演出が可能です。
このように在宅でできるホームステージングは、多くの売主にとって有効な手段です。自分なりの工夫で魅力を引き出し、購入希望者に良い印象を与えることが、売却成功への第一歩となります。
4. 売主の気になる費用はいくら？相場と予算の立て方
不動産売却を行う際、ホームステージングにかかる費用は多くの売主が気にする重要なポイントです。この章では、中古住宅の売主が知るべきホームステージングのコスト相場や、効果的な予算の立て方について詳しく解説します。
ホームステージングの費用相場
ホームステージングの費用はサービス内容やプランによって異なりますが、一般的な費用相場は以下の通りです：
- 家具レンタルプラン：3ヶ月のレンタルで15万円から30万円程度が相場です。自宅をモデルルームのように演出するための投資として考えられます。
- フルコーディネートサービス：専門家に依頼する場合、物件全体のコーディネートには100万円から200万円が必要になることがあります。ただし、物件の広さや状態に応じて費用が変わるため、事前に正確な見積もりを取得することが重要です。
- 在宅ホームステージング：在宅でのステージングも可能で、この場合は家具やインテリアの貸し出しはなく、家具の配置や空間の演出などのアドバイス。物件がよく見えるよう最低限の演出を自分でする場合、とても適しています。相場は「4時間で約5万円」が目安です。
自分で行うことで費用を抑える方法
ホームステージングは必ずしもプロに依頼する必要はありません。売主が自分自身で行うことで、費用を大幅に削減することができます。以下のポイントを参考にして、コストを効率的に抑えましょう：
- 自宅にあるアイテムを生かす：既存の家具や雑貨を活用し、スペースを整理整頓することでコストを抑えることができます。
- 必要なアイテムのレンタル：足りないアイテムがある場合は、手頃なレンタルサービスを利用すると良いでしょう。費用対効果の高いサービスを見つけることがカギです。
自分でホームステージングを行う際は、ターゲットとなる買主の心に響くインテリアスタイルを意識しながら進めることが重要です。
ホームステージングの費用対効果
ホームステージングには一定の費用が発生しますが、その投資の効果は決して無視できるものではありません。適切に実施することで、以下のようなメリットを享受することができます：
- 内覧希望者の増加：魅力的な演出を施した物件は、より多くの問い合わせを集めることが期待できるでしょう。
- 成約率の向上：内覧時に良い印象を与えることで、売却価格に関する交渉が有利に進む可能性が高まります。
- 迅速な売却：ホームステージングを行った物件は、他の物件と比べて早期に売却される傾向があります。
これらの要素を考慮しながら、自分の予算に応じてホームステージングを取り入れるかどうかを慎重に判断する必要があります。最終的には、効果的な戦略を立て、希望通りの売却を実現することが重要です。
5. 成功する売主のホームステージングのコツとポイント
ホームステージングは、中古住宅の売却をスムーズに進めるための強力な手段です。成功するためには、次のようなポイントに注意を払いましょう。
準備は万全に
まずは、物件を売却する前にしっかりと準備を行うことが重要です。以下のステップを参考にしてください。
- 清掃と整理整頓: 物件の清掃は基本中の基本です。特に厨房やバスルームは念入りに掃除し、不要なものは整理整頓しておきましょう。スッキリとした空間は、購入希望者に好印象を与えます。
- 修繕作業: 壊れた部分や古くなった設備は、売却前に修理することをお勧めします。細かい部分の手入れが評価を高め、信頼感を与えます。
デザインのポイント
ホームステージングでは、デザインが物件の印象を大きく左右します。以下のポイントに注意しましょう。
- ターゲット層を意識: 物件の購入を検討する層を意識したデザインを心掛けましょう。例えば、ファミリー向けの物件であれば、子供向けのアイテムや家族で集まれるスペースを強調するデザインが効果的です。
- ニュートラルカラーの活用: 壁や大きな家具はニュートラルな色合いを選ぶことで、さまざまなスタイルに合わせやすくなります。明るい色だと、広々とした印象も与えることができます。
インテリアの配置
実際の家具やアイテムの配置も重要です。次の点を考慮して配置を考えましょう。
- 機能的な配置: 家具は生活動線を意識して配置し、使いやすさを重視したレイアウトを心掛けます。例えば、リビングとダイニングテーブルを近くに配置することで家族のつながりを感じさせます。
- 空間を活かす: 大きな家具や小物は空間に応じて配置し、狭さを感じさせないように工夫します。特に中庭やバルコニーがある場合は、そのスペースも上手に活用しましょう。
効果的な演出アイテム
演出に使うアイテムは、購入希望者に具体的な生活をイメージさせることが重要です。以下のアイテムを取り入れると良いでしょう。
- 観葉植物: 自然のルックスを加えることで、温かみのある空間を演出できます。観葉植物を配置すると、無機質な空間に生命感と生命力、美的要素をもたらし、とても効果的。（筆者オススメ）
- アート作品やデコレーション: 壁にアートを飾ったり、アクセントとなるクッションやラグを使うことで、視覚的なアクセントを加えることができます。
- 実用的な道具: キッチンには、明るい色の食器や調理具を配置し、実際に生活するイメージを持たせます。
- 間接照明やペンダントライト：照明を工夫すると、空間に温かみを加え、居心地の良い雰囲気を演出します。
これらのポイントを押さえて、物件の魅力を最大限に引き出すホームステージングを行うことで、売主はより有利な条件での売却が期待できます。
まとめ
中古住宅の売却を成功させるためのカギになってくるであろうホームステージング。ホームステージングは、物件の魅力を最大限に引き出す演出手法で、潜在的な購入者の興味を惹きつけ、具体的なイメージ形成を促すことができます。
また、筆者は需要が見込める「空き家」にもホームステージングの普及とホームステージングの可能性を期待しております。
空き家の「汚い」「古い」「暗い」イメージから価値を創造していくことは、売主にとって一つの醍醐味です。新築住宅にはない「中古住宅の良さ」を活かし、差別化を図っていくのです。空き家にホームステージングを取り入れることで新たな価値創出、流通促進につながっていくことが期待されます。
ホームステージングにはどのようなメリットがありますか？
ホームステージングには、物件の印象の向上、内覧率の向上、そして売却期間の短縮などの効果があります。これにより、物件の魅力を最大限に引き出し、高い価格での売却を実現することができます。
ホームステージングの費用はどのくらいかかりますか？
ホームステージングの費用は、サービスの内容やプランによって異なりますが、一般的な相場は家具レンタルプランで15万円から30万円程度、フルコーディネートサービスで100万円から200万円程度となっています。
自分で行うホームステージングはできますか？
はい、売主自身でホームステージングを行うことも可能です。既存の家具や雑貨を活用し、整理整頓することで、費用を抑えつつ効果的な演出を行うことができます。ただし、ターゲットとなる買主に響くインテリアスタイルを意識することが重要です。
ホームステージングを成功させるためのコツは何ですか？
ホームステージングを成功させるためには、物件の事前の清掃や修繕、ターゲット層を意識したデザイン、機能的な家具配置、そして温かみのある演出アイテムの活用などが重要なポイントとなります。これらのコツを押さえることで、物件の魅力を最大限に引き出すことができます。
ふどうさんのMAGOは名古屋市南区の不動産売却、空き家問題を専門とする不動産会社です。
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